「夢いっぱいの子供の世界を支えるクリエーターNo.1」 by Chiho YODA

  ◆ Interview-No.004 子供の頃の思い出をかたちにするソフィア・アントノヴィッチ <05月20日> 
 



ソフィア・アントノヴィッチ(Sofia ANTONOVICH)

6月3日(水)〜5日(金)東京ビックサイト 「interior life style」に出展
プロフェッショナル向けインテリア国際見本市
Les Invasions Éphémèresのブース:1248

Les Invasions ÉphémèresのHP(オンラインでの購入が可能)
http://www.lesinvasionsephemeres.com/
ソフィア・アントノヴィッチさんのブログ
http://blog.lesinvasionsephemeres.com/
日本のオンラインショップ「ラ・ボンボニエール」
http://labonbo.com/

1980年 パリ郊外ブローニュ生まれ
1998年 デザインの専門学校ESAG Penninghen入学
2001年 交換留学で1年間スペイン・バルセロナへ
2003年 デザインの専門学校ESAG Penninghen卒業
2005年 フリーランスを経て、Les Invasions Éphémères設立

 

2005年にインテリアスティッカーのブランド「Les Invasions Éphémères(レ・ザンヴァジオン・エフェメール)」を立ち上げて以来、ELLE、ELLE DÉCO、BIBAなどヨーロッパを中心に毎月30冊以上のインテリア・ファッション雑誌で取り上げられ、またテレビ局の取材にも頻繁に応じている28歳の若手クリエーター、ソフィア・アントノヴィッチ。彼女のクリエーションには子供部屋を演出する夢いっぱいのロマンティックなスティッカーも数多い。現在までロンドンやニューヨークをはじめ、さまざまな都市でコレクションを展開し、今年6月には東京ビックサイトで開催のインテリア国際見本市「interior life style」でコレクションを紹介。


Q:ご家族はアートに関わるお仕事をしていましたか。また、幼い頃はどんな趣味に没頭していましたか。

イタリア人の父はエジプト育ちで、ルーヴル美術館の向かいにある古代エジプト専門の骨董屋を営んでいるの。アレクサンダー大王(紀元前4世紀)の遺品に関する本も出版しているわ。スウェーデン人の母は主婦。私はフランスの血を引いていないけど、生まれも育ちもパリ郊外のブローニュ。父は古代エジプトの骨董品コレクターでもあるから、骨董品に囲まれて育ったわ。父の収集品が昔から大好きだった。

実は、小さい頃から日本人と関わりがあったのよ!8歳の頃、日本人の女の子が学校に転校してきたの。当時校内に日本人はたった一人で、みんなから注目されていた彼女とはすぐに打ち解けて仲良くなったわ。彼女が描くお姫様の絵がとても上手で、私もかわいいお姫様が描きたい、といつも夢中になって描いていたの。私が始めたスティッカーアートにお姫様の世界をモチーフにしたものが多いのはこの頃の思い出をかたちにしているのかもしれないわ。

小さい頃から、日本人とのふれあいがあったのですね。大きくなるにつれて、将来具体的にどんなことをしたいと思うようになりましたか。またどのような勉強をしましたか。

空間デザインのお仕事をしたいと思って、高校卒業後は主にグラフィックアートや空間デザインを学べる専門学校ESAG Penninghenに通ったの。ものすごく厳しい学校だったけど、おかげで今の仕事に役立っているわ。5年間の在学中に、1年間交換留学でスペインのバルセロナに住んだの。もともと両親がバルセロナにも住まいを持っているので、それまで何度も行ったことはあったけど、留学というかたちで滞在したことで、とても自由に表現されているアートに改めて魅力を感じたわ。卒業後は、しばらくフリーランスでファッション雑誌の撮影などのお仕事をしていたわ。

その後、スティッカーアートという発想はどんなきっかけで生まれたのですか。

それがとっても些細なきっかけなの。パリの路上に駐車されている車って、黒やグレーとかどれも暗い色ばっかりでなんだか味気ない。ピンクのかわいい蝶のスティッカーとかを貼って、見た目もかわいく、しかも遠くからでも自分の車の目印となれば楽しくなるのでは ?なんて漠然と思いついたの。それにちょうどその頃、Cosmopolitanでお仕事する機会があって、そこで知り合った子供のいる人が「子供の部屋がぱっと明るくなるような、簡単に装飾できるものがあればいいのになぁ」と言ったのを聞いて、本格的にスティッカーを作ろうと思ったの。それまでのスティッカーって、はがしたい時にうまくはがせなくて壁が汚くなるし、賃貸のお部屋ではまず貼れないものだったわ。それにどれも高額だった。手軽な価格で、どんな場所にも簡単に貼れて、模様替えしたい時にはきれいにはがせるスティッカーがあれば、みんなのお部屋が楽しくなるはず!と思って2005年 にLes Invasions Éphémèresを立ち上げたの。

Les Invasions Éphémèresの名前の由来について聞かせてもらえますか。

Invasionsは「侵攻」、 Éphémèresは「つかの間の」、つまり「つかの間の侵攻」。「侵攻」という言葉はフランス語でもとても強い表現だけど、イメージとしては世界中に広がっていくといった感じかしら。「つかの間」に関しては、チョウが幼虫から成虫になって一生を終える周期が短いように、短い期間で新しいコレクションが発表されるから「つかの間」なの。ファッションと同じように年2回のコレクションを発表しているのよ。衣替えをするように、スティッカーも気軽に模様替えしてほしいと思うの。これがLes Invasions Éphémèresのコンセプトなの。

ソフィアさんのクリエーションを見て、子供たちはどのようなことを感じると思いますか。

舞台も特別なセットもないのに、壁にお城のスティッカーがある。お部屋に入れば一瞬でお姫様になれるの!木のスティッカーがあれば、森へお散歩に行く遊びができるのよ。小さいお部屋でも螺旋階段のスティッカーがあれば、秘密のお部屋へつながっているみたいで楽しいでしょ ?ロマンティックで夢いっぱいの空間を楽しんでもらえると思うの。

ソフィアさんはご自分の作品の個性とはどのようなものだと考えていますか。

どこにでも気軽に貼れるスティッカーという新しい発想だけど、モチーフはわりと古典的なものが多いの。そのギャップが個性といえるのではないかしら。古典的なものに惹かれるのは骨董品の愛好家である父の影響かしら。新しいデザインだけど、よく見るとシールの柄が古典的なお花柄だったりするの。これは私が小さい頃お気に入りだったワンピースの柄をモチーフにしたの。わたしがまだ小さな女の子だった時代の思い出を追いかけているのかもね。お姫様のお部屋にありそうな鳥かごのスティッカーも、モチーフとしてはもともと昔からあるものだしね。
それとね、私がエッフェル塔のスティッカーを作ったことには理由があるの。フランス人はエッフェル塔=観光客のものと思い込んでいる人が多いの。エッフェル塔はとても美しい。だからお部屋に飾って欲しいと思うの。置物などはいかにも観光のお土産というイメージが強いから、フランス人が抵抗なく受け入れるかたちを考えたらスティッカーだった。パリの素敵なブティックのショーウィンドウに私のエッフェル塔のスティッカーが並んだのを見たときは、フランス人が再びエッフェル塔を愛する日がやってきた !と嬉しくなったわ。もちろん子供部屋に飾ったらさらにかわいいわよ!

日本はどのような国だと思いますか。

絶対に行ってみたい !才能あるクリエーターがたくさんある国だと思う。私のお客様にあたる日本のインテリアショップが、ブティックの写真を送ってくれるんだけど、そのセンスの良さにいつも感激する!子供グッズのショップもとてもかわいいの!

ソフィアさんにとってパリはどんな街ですか?

若手クリエーターがなかなか活躍できないと思うわ。フランス人はデザインが好きだけど 斬新すぎるものや個性的すぎるものには今でも抵抗がある。結局まだまだ古典的なものが好きだと思う。それとフランスのデザインは完璧な美を求めるから、その要素が欠けていると認めてもらえないのではないかしら。

今後の展望について聞かせていただけますか。

かわいいバッジやミラーなど、小物を展開していく予定。それと、スティッカーという枠にとらわれないで、みんながあっと驚くようなオリジナリティあふれるものをつくっていきたい、今からとっても楽しみ。

Copy by Chiho YODA  Photo by Rebecka Oftedal

 

 

 
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